2016年からアクティブで研究が続けられていたフロント用4ポットキャリパー。万全を期して何度も試作と実証試験を重ねてきた同社から、3月下旬をめどにゲイルスピードのブランドからついに発売されることになった。
仕様としては取り付けピッチ108mm・オフセット22.5mmのラジアルマウント方式のみで、ピストンはカシマコートをほどこしたφ34mmと30mmの異径対向4ポットとなる。ボディはアルミ鍛造で2ピース構造。色はブラックアルマイトのみ。対応ディスク径はφ250〜330mmとなる。
現在、ゲイルスピードはレースへの指向が強いパーツに力を入れている印象もあったが、このキャリパーはストリートやスポーツ走行をメインステージとしたユーザーをターゲットに、上質かつ精巧なキャリパーを求める声に応えるべく製作されたとのこと。そのためダストシールとパッドスプリングも内蔵する。
設計上の特徴としてはセンターブリッジを設けたことで、キャリパー本体をボルト4本で締結させたうえでボルトの伸びによる剛性不足を解消。さらに3D切削により全体を曲線で構成し、軽量かつコンパクトな造形を実現した。また表面のフィン形状はヒートシンクの役割を担い、放熱性を向上させて安定したブレーキ性能を持続的に発揮できるようにと意図している。またピストンの飛び出し量を少なくすることでダイレクトなタッチ感も追求した。
メンテナンス性も考慮されていて、ブレーキホース取り出し口やフルード通路、ブリーダー位置なども同社で最適な位置を割り出して配置。作業性向上も見込めるとのことだ。
製品は締結ボルトをチタン製としたチタンボルト仕様と、クロモリ鋼を使用するSCMボルト仕様の2タイプが用意される。
Elaborateフロントキャリパー4ピストン
価格:チタンボルト仕様/12万1,000円(税10%込) SCMボルト仕様:10万7,800円(税10%込)