国内最大のモータリゼーション系展示会として知られる東京モーターショー。今年は東京オリンピック2020の影響で、東京ビッグサイトの一部のみ使用されることになったため、展示会場を従来の東京ビッグサイトだけではなく、隣接する青海地区まで拡大。広々とした空間をフルに使った展示内容が期待された。
そんな東京モーターショー2019の展示品のなかから、カスタムピープルとして気になるものをピックアップして紹介したい。
KEIHIN E-FCR CONCEPT
FCR、CRなどのレーシングキャブレターで名を馳せたケーヒンは、そのノウハウをFIユニットに活かすべく、フラットバルブを採用したスロットルボディを開発中。そのコンセプトモデルとして今回初公開となったのがE-FCRコンセプトと呼ばれる本製品だ。
キャブレター同様にフラットバルブ化することで吸気効率が向上し、ボア内径もスムーズ化できるのでパワーアップが期待できる。さらにインジェクターレイアウトもエンジン直上に配置させることでレスポンスアップにも貢献。また、電子制御されるうえに駆動は2モーターで制御されるので、たとえば気筒休止時のわずかなバルブ開度を維持しやすくなっているとのこと。ECUなどの電子制御にも左右されるものの、より精密な制御がメカニズム的に可能になったのが大きいと開発担当者は語っていた。
FCR同様に、まずはレースモデルとして開発を継続していると開発担当者は語っていたが、では市販化や一般ユーザーモデルとしての展開はというと、残念ながらまだまだ未定とのこと。しかし吸気専門メーカー直々の発表でもあり、FIチューニング/カスタムにとって選択肢が広がることになるこのE-FCRの進捗には、今後期待したいところだ。
展示場所
南展示棟4階 南4ホール S4106