プロの製作したカスタムマシンは、市販化されたパーツをただ取り付けるだけではない。取り付けたパーツの性能をフルに発揮できるようにセッティングしたり、細かいフィッティングにもこだわっていて、それがひいてはマシンとしての完成度の高さに結び付いているのだ。その実例をここでは紹介する。
人気沸騰中のアプリリア・RS660用外装パーツを大挙リリース
Apriliaカーボンパーツ多数を展開するエーテックから、アプリリア・RS660用パーツが発売された。レーシング用外装パーツが中心となるが、FRPやカーボンなど複数の仕様を用意し、幅広いニーズに応えるラインナップだ。その総数は何と243種も用意されている。
エーテックといえばこれまでカワサキ色が強いメーカーではあったが、近年ではカワサキに限らず幅広い開発ラインナップを行なうようになっている。これは同社に対する要望が多方面から寄せられるようになり、かつ開発車両を幅広く扱えるようになったことが大きいと同社・宮崎真也氏は語る。そこで国内4メーカーに限らず海外メーカーでも、人気が高いモデルに関して製作を着手できるようになったそうだ。
今回のアプリリア・RS660は新モデルとして発表されて以降、アプリリアのラインナップとしてもとくに反響が大きく、人気を博しているモデル。そこでエーテックにも製作要望が寄せられていたことからパーツ製作に着手したとのことだ。
なお、開発のベースにあったのはレース用外装の製作で、それに派生して各種パーツも用意。エーテックでは一部パーツだけではなく可能な限り全体を見据えたラインナップ展開を考えており、RS660用パーツも多数を用意した。
基本的にエーテックの製品は単なる純正互換品だけではない。純正形状とは別に、SPL(スペシャル)という自社デザインによるパーツも用意されている。たとえば純正外装の一部だけエーテック製にしたいといったニーズには純正形状のモノ、フルに変更することで個性を演出したいといったニーズにはSPLといった使い分けが可能。外装パーツだと交換したいという理由はさまざまで、転倒した破損外装の代替品として捉える人もいれば、自分だけのオリジナルマシンを構築したいというニーズまである。そのすべてのケースに対応できるようにとの配慮で、安価に購入できるFRP製や、高品質で高強度・軽量化にも寄与するとカーボン製と複数の素材を使い分けている。どれを選ぶかはユーザー側のニーズで自由なので、それこそ好みで選びたいところだ。
カスタムポイント
もともとレース用パーツとして製作をスタートしたこともあり、注目はやはりフルカウルセットだろう。こちらはアッパーカウルSPL、サイドカウルSPL(L/R)、サイドカウルカバー(L/R)、アンダーカウルSPL、ラムダクトの計7点をまとめたキットで、純正マフラーや純正スクリーンも使用可能。本体はそのままにサーキット走行に対応できる内容となる。6万500円~
※記事内の価格はすべて税込み
カスタムパーツギャラリー
「RS660 by エーテック」の主なカスタム内容