オリジナルのカラーリングに均整のとれたボディーバランス。ここで紹介するのはビトーR&Dが製作したコンプリートマシンである。GPZ900Rオリジナルのスタイルを活かしたこの一台は、30年以上前からGPZ900Rカスタムに取り組んできた同社の結晶でもある。代表の美藤 定氏は過去の本誌で次のようにGPZ900Rカスタムを語っている。「私自身、ニンジャはZ1の正統な後継モデルだと思っています。エンジンは空冷から水冷へと変わり、フルカウルを装備するなど形はまったく違いますが、その根幹、レガシーは同じです。パワーウェイトレシオにすぐれ、スリムなボディーで扱いやすい。そして、なにより乗っていてすごく楽しいというのが同じなのです。だから、本当のおもしろさを求めるなら、少しイジるくらいがちょうどいいのです」。そのうえでこのマシンを含めて同社のコンプリートマシンは前後ホイールともに18インチを装着している。これは、操る楽しみを追求したうえで美藤氏が出した答えなのだ。美藤氏いわく、Z1のカウル付きに乗っているような錯覚を覚えるという。
プロフェッショナルカスタムマシン
プロの製作したカスタムマシンは、市販化されたパーツをただ取り付けるだけではない。取り付けたパーツの性能をフルに発揮できるようにセッティングしたり、細かいフィッティングにもこだわっていて、それがひいてはマシンとしての完成度の高さに結び付いているのだ。その実例をここでは紹介する。