プライべーターカスタムマシン

自らの愛車を自らの手でカスタムする。その過程には思いもしなかったことが発生するだろうが、それを解決するのも楽しい。そうやって自らの手を動かしてカスタムを楽しんでいる一般ユーザーたちのカスタムマシンをここでは紹介する。なお、ここで紹介するのは基本的に過去の本誌紹介記事を再編集した内容になる。

スズキ
GSX750S KATANA by 竹澤裕一(大阪府)

フルカスタム車を再度バラして年月をかけてバージョンアップ

GSX750S KATANA by 竹澤裕一(大阪府)

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GSX750Sカタナ(以下、750カタナ)をフルカスタムした竹澤裕一さん。3万円で友人からゆずり受けた車両をベースに製作し、完成後はツーリングやワインディングを楽しんでいたが、2016年に再度全バラにして各部を大幅に変更し、2018年の末に現在の形に完成した。

エンジンはGSX-R750R、いわゆる“RK”のエンジンに換装されている。このエンジンをベースに、各部WPC処理、ポート研磨を実施し、ハイリフトなGSX-R1100用カムシャフトを流用。キャブレターはTMR-MJNφ40㎜に交換し、マフラーはプレストレーシングのエキゾーストパイプにアサヒナレーシングのサイレンサーを装着している。オイルクーラーはメインをプロトのラウンドとして、サブのオイルクーラーも搭載したモノだ。

GSX750S KATANA by 竹澤裕一(大阪府)

エンジンのみならず、車体、足まわりも徹底的に手が入れられている。フレームには11ヶ所の補強を入れたうえでドライカーボン処理をほどこし、コーナリング時の不安定な挙動を解消。フロントフォークは以前バンディット400の純正を使用していたが、現在はアドバンテージショーワに変更している。ブラケットは自ら仕様書を製図して加工をオーダーしたモノだ。オーヴァーレーシングのスイングアームはセミオーダー品で、ナイトロンのリヤショックはレイダウン装着させている。ホイールはゲイルスピード・タイプRの17インチで、フロントはGSF1200、リヤはDR-Z400SM用だ。ブレーキはフロントがブレンボのキャリパーとサンスターのローターで、マスターシリンダーはゲイルスピードのVRCとするなど、制動系、コントロール系を一新し、安全性も高めている。

竹澤さんはこれらのカスタムをほぼすべてDIYで行なっている。加工品は設計図を描いて製作を依頼したモノもあるが、自身が金属加工関係の仕事に従事しているため、会社の機材を借りて自ら製作したモノもある。機材が借りられるのは仕事が終わってからになるので、どうしても時間がかかってしまったという。

「作業する場所がなかったのでエンジンは自宅の3階の自室で組みましたが、そこまで移動させるのは大変でした。この750カタナはあと外装をやり直すくらいです。RKのエンジンがもう一基あるので、今後はそれをGSX-R1100のフレームに搭載しようかと思っています」

[カスタムポイント]自ら図面を作成して作り出したハンドルまわり

GSX750S KATANA by 竹澤裕一(大阪府) ハンドルまわり

ブラケットは自ら図面を起こして加工を依頼したモノだ。アッパーブラケットは以前の仕様よりも少し高めに製作しており、よりゆったりしたライディングポジションに変化したとのこと。ハンドルバーはサンセイレーシングを使用しており、フロントブレーキのマスターシリンダーはゲイルスピードVRCだ。モトガジェットのメーターが装着されているが、マウント用ステーは自作品であり、2度作り直したモノだという。


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