カスタムベース車として人気の高いGPZ900Rことニンジャ。トレーディングガレージ・ナカガワはこれまで数多くのニンジャカスタムを手がけてきたビルダーだ。その間、オリジナルパーツの開発やエンジンの耐久性を高めるためのメニューなどを生み出してきた。ここで紹介するニンジャはそれらを注ぎ込むことで、大幅なパフォーマンスアップをはたした1台である。
写真を見ればわかると思うが、ヘッドライトなどの保安部品が装着されていない『レーサー』だ。オーナーは街乗りで使っていたニンジャで、国内最大級の草レースであるテイスト・オブ・ツクバのF-ZEROクラスに参戦を決意。レーサーにすべく手を加え始めたころは、街乗りとサーキット走行を1台でこなしていたが、突き詰めていくと公道とサーキットとでは両立できない部分が出てきた。そこで街乗り用ニンジャを別に作り、レーサーと2台体制を敷く。
このレーサーはF-ZEROクラスに参戦するため、ニンジャエンジンをベースに、排気量アップをはじめチューニング。吸排気系と電装系も合わせたうえでセットアップすることで、160psをマークするという。なお数字上のパワーを追い求めるのではなく、扱いやすさも考慮しているのもポイントだ。
大幅に出力向上をはたしたエンジンに見合うこと、サーキットでタイムを出すために車体まわりにも徹底的に手が加えられている。とくにタイヤは重要だ。
ニンジャが登場した1984年と比べるとタイヤの性能は大幅に向上している。現代のハイグリップタイヤを履かせることはタイムアップの条件であるが、ニンジャに履かせるためにはボルトオンというわけにはいかない。またタイヤだけ履かせればいいわけでもない。車体全体のバランスを考慮して作り込んでいく必要がある。基本骨格となるフレームに補強を加え、前後サスペンションもグレードアップさせているが、装着にあたっての精度やその後のセットアップなど、これまで同社がつちかってきた技術・ノウハウが惜しみなく注ぎ込まれ、戦うマシンになっているのだ。
カスタムパーツギャラリー
「GPZ900R by トレーディングガレージ・ナカガワ」の主なカスタム内容
エンジン総排気量 | 1,108cc |
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ピストン | ワイセコφ78mm |
カムシャフト | ヨシムラST-1 |
バルブ | トレーディングガレージ・ナカガワ |
キャブレター | ミクニTMRφ41mm スピゴット:トレーディングガレージ・ナカガワ ワンオフ |
エキゾーストシステム | トレーディングガレージ・ナカガワ×ノジマエンジニアリング |
電装系 | トレーディングガレージ・ナカガワ HIR |
オイルクーラー | ZZR1100 |
ラジエター | CBR1000RR |
ホイール | ゲイルスピード タイプGP1SM(F=3.50-17・R=6.00-17) |
タイヤ | ブリヂストン RS11(F=120/70-17・R=190/55-17) |
Fブレーキ | キャリパー:ブレンボ ラジアル4ポット ローター:サンスター プレミアムレーシング マスター:ゲイルスピード ラジアルポンプ サポート:トレーディングガレージ・ナカガワ |
Rブレーキ | キャリパー:ブレンボ2ポット ローター:サンスター プレミアムレーシング サポート:トレーディングガレージ・ナカガワ |
Fフォーク | オーリンズ |
ブラケット | トレーディングガレージ・ナカガワ ワンオフ |
Rショック | オーリンズ |
スイングアーム | ウィリー |
フレーム | 補強:12ヶ所 ダウンチューブ:トレーディングガレージ・ナカガワ |
ハンドルバー | メーカー不明 |
ステップ | ウッドストック |
アッパーカウル | パワービルダー |
タンクカバー&テールカウル | パワービルダー |
クラッチ | マスター:ゲイルスピード レリーズ:ウィリー |
CBR1000RRFフォークFブレーキHIRPRRS11RショックRブレーキST-1TMRZZR1100アッパーカウルウィリーウッドストックエキゾーストシステムオーリンズオイルクーラーカムシャフトキャブレターキャリパークラッチゲイルスピードサポートサンスタースイングアームステップスピゴットタイプGP1SMタイヤダウンチューブタンクカバーテールカウルトレーディングガレージ・ナカガワノジマエンジニアリングバルブパワービルダーハンドルバーピストンブラケットブリヂストンフレームプレミアムレーシングブレンボホイールマスターミクニヨシムララジアルポンプラジエターレリーズローターワイセコワンオフ富士市補強電装系静岡県