パーツメーカー

日本国内のみならず、世界各国に多数存在するカスタムパーツメーカー。各社はそれぞれの理念に基づき、多様な製品を日々開発している。当コーナーは、そんなパーツメーカーの思いや歴史、舞台裏などに迫る。

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充実した自社設備

兵庫県豊岡市にあるビトーR&D本社内には各種工作機械がそろえられており、主に切削加工用のマシニングセンタなどを使い、マグ鍛をはじめとする製品加工を行なっている。また、マグ鍛は一般公道用でもあるため、国土交通省が定める安全基準、JWL規格をクリアしていなければならないため、各種試験機で確認している。ただし、同社ではJBスペックという独自の社内規格を設けており、このJBスペックはJWLより厳しい数値となっている。さらにレースで使うホイールもテストしている。

ビトーR&Dのマシニングセンタ
マシニングセンタなどを数台配置し、工程を分けて効率的にマグ鍛を製作している。マグネシウムは切削加工時などに発光しやすい特性があるため安全対策も行なっている
ビトーR&Dの衝撃試験機
タイヤを装着したホイールを下に置いて、写真真ん中に写る重しで荷重をかけて、リムやスポークなどの強度を調べるのが衝撃試験機。一般公道の段差を想定した試験である
ビトーR&Dの回転曲げ疲労試験機
これは回転曲げ疲労試験機で、ホイールを回転させた状態で横から力を加えて、リムやスポークが損傷しないかを調べる機械である。これらの試験機はデータ収集にも使う
半径方向負荷耐久試験機
半径方向負荷耐久試験機では、タイヤを装着したホイールに大きなローラーで圧力を加えて走行時を再現している。ホイールの剛性を調べることを目的としている
ひねり疲労試験機
こちらはひねり疲労試験機で、ホイールに継続的にひねりを加えてホイール本体の強度や柔軟性、耐久性を調べている。弱い場合はリムやスポークが折れる
ビトーR&D 切削加工
アルミでも、マグネシウムでも切削加工するマシニングセンタは同じものを使い、切削エンドミルも同じものだ。リムやスポーク部分など、機械を使い分けている

そんなビトーR&Dは、今後どのような展開を見せていくのか。

「Z900RSなど、現行車はかなりよくなっていますが、改善すればもっとよくなります。現行車用としてそんな改善パーツを出していきたい。また、旧車の人気はこれからも衰えることはないと思いますので、さらによくするための研究開発をしていきたいですね」

ちなみに、美藤氏が今注目しているのはZRX1100/1200Rとのこと。その理由はカスタムベースとして値段が手ごろで、しかも水冷エンジンなので耐久性が高いことが挙げられるという。今後再注目される1台かもしれない。

同社の実力に触れられる試乗会を開催

同社では毎年春に兵庫県のコウノトリ但馬空港駐車場でJBパワーミーティングを開催している。このミーティングではビトーR&Dが誇るコンプリートマシンの試乗会が開催されるほか、同社製品を手に取って見分することができるとあって毎年人気なのだ

JBパワーミーティング
毎年5月に開催されているJBパワーミーティングではコンプリートマシンの試乗会が行なわれる。広い駐車場で行なわれるため、その性能の一端を垣間見ることができる
取材協力ビトーR&D
TEL0796-27-0429
URLhttp://www.jb-power.co.jp


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