マフラーの疑問
- マフラーの素材の違いで何が変わるの?
- マフラーの重量が変わります
一番の違いは重量。音質は素材の種類よりも厚みの影響が大きい
現在、マフラーの素材で使われるのは“スチール”“ステンレス”“チタン”が挙げられる。低年式の純正マフラーは素材にスチールを採用していたが、年式が上がるにつれ、ステンレスやチタンを採用するモデルも登場。これらの素材はマシンの方向性とコストのバランスを考慮して、車両メーカーが選定している。この素材が違うことで、何が変わってくるのかというと、それはズバリ“重量”だ。
空冷Z系などの純正マフラーに採用されているスチールマフラーや、ゼファー1100などの高年式ネイキッドモデルのステンレスマフラーを車体から外して手にしたことのあればよくわかるが、マフラーは相当な重量物。そして、マフラーの素材のなかで一番軽いチタンにすることで大幅な軽量化が期待できるのだ。もちろん、もともとスチールだったマフラーをステンレスに交換することで軽くなったり、純正でステンレスを採用するモデルに社外ステンレスマフラーを交換することも同様に軽量化をねらえることもある。これはなぜか? 同じ素材であってもパイプの肉厚を薄くするなどの工夫がされているからだ。
また、サイレンサー別体式を採用しているタイプのマフラーなら、チタンやステンレスに加え、アルミやカーボンなどの素材を使っているモノも存在する。とくにサイレンサーは車両の中心から離れて装着されているケースがほとんど。その部分が軽量化されることで、マスの集中化につながり、車両の倒し込みなどをより軽快にできるようになるのだ。
チタンマフラーが他素材のマフラーよりも高性能マフラーとして位置づけられているのは、その軽量さゆえ。素材が異なってもマフラーの構造、とくに管長・管径が同じであれば、性能の違いはない。チタン製だから排気効率が特別すぐれている、というわけではない。