交換することが多いウインカーは、手軽に手をつけやすいパートだ。しかし重要保安部品でもあり、不備は自身の安全を脅かすことにもなる。交換しやすいからこそ、確実で慎重な作業を意識しておきたい。
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初めての交換作業ならなおさらのこと。ウインカー周辺部への配慮を忘れずに!
今でこそウインカーはスタイリッシュであるが、交換されることが多いのは今も昔も同じだ。今回は社外ウインカーを多数ラインナップするポッシュフェイスに装着時の注意点を聞いたが、配線の取り扱いに注意してほしいとのこと。
「ギボシで締結されている配線は、基本的に弱いものだという認識を持ちましょう。力任せに引っ張ると断線する恐れが非常に高いし、乱雑に扱うとギボシそのものが外れることもあります。慎重に扱いましょう。
それに、ウインカーを交換する人のなかには『今回、初めてカスタム作業を行ないます』という人も多いので、機械や工具の取り扱いに不慣れなことも多いでしょう。マニュアルを熟読して作業を開始し、未知の作業であればあるほど、慎重に取り組むクセをここで身に付けていただきたいです」
なお、今回は2000年式のゼファーχを題材としたが、同車はフロント側のウインカーバルブがポジション灯を兼ねるためダブル(W)球、リヤがシングル球となる。年式や車種でバルブ形式が異なることもあるので、交換前はよく確認しておきたい。車種専用品を使えばその点は安心だ。
ウインカーの交換前に用意するモノ
ウインカーの種類にもよるが、現在はウインカーの交換時に用いる工具はほとんど不要。車体に固定するのも、たいていの場合はボルトで1〜2ヶ所のみを工具で締結する程度と、取り付けは非常に簡単となっている。ただし、ネイキッドなら両口スパナレンチがないと作業はかなり難航する。モンキーレンチで代用しようとしても、ライトステー裏には工具を入れ、動かすスペースが十分にないことも多いためだ。ドライバーも1番サイズでなければウインカーレンズを取り外すのは困難だし、無理に大きなドライバーを使うとネジをナメる可能性が高い。まずは適切なサイズの工具をそろえたい。
ノーマルのウインカーを外そう
ノーマルウインカーはライトステーやカウルにボルト1〜2本で締結されている。そのため取り外すこと自体は容易だが、乱暴に扱うと配線を傷めてしまいかねない。配線や外装の養生を考えつつ作業を慎重に進めよう。
社外品のウインカーを装着する
取り付けも取り外しと同じく、難しい作業はない。ただしウインカーは正しく機能しないと道路交通法違反になるばかりか、危険を招くことになる。ひとつひとつ作業を確認しながら、確実に取り付けるよう意識したい。
取り付け角度はステーと同一
ウインカーの取り付け角度はライトステーやライトの照射方向と同じが望ましい。なお、取り付け時に車両に近い位置から見ても車両とのバランスがわかりにくいので、取り付け時は少し離れたところから見て角度を調整しよう。
LED化にはリレー交換が必須
LEDウインカーは消費電力が1W程度になるため、ノーマルリレーだと断線と判断してハイフラッシャー化する。そのためリレー交換が必須だ。リレーは2線式、3線式、2+1線式などが存在するが、車種用を選べば問題ない。
ウインカー装着後のセッティング
取り付け時の注意点と重複することも多いため、装着後にあらためて確認すべき点は少ない。しかし、ただウインカーを取り付けただけではなく、安全やのちのちの整備性を確保するためにも、取り付け後の確認をしっかり行なうべきだ。